ローカルベンチャー協議会(事務局:NPO法人ETIC.(エティック))は、7月31日(金)に自治体と企業のオンライン対話会を開催いたします。本イベントでは、地方を舞台に新ビジネスを展開したい企業3社が、自地域での新事業創出に意欲的なローカルベンチャー協議会の10幹事自治体向けに、事業提案を行います。
コロナ禍で県境を越える移動ができなくとも、地方における事業創出の挑戦を止めないための試みとして実施するものです。提案を行う企業とその内容は以下の通りです。
1.都内で主にベンチャー・スタートアップ企業の移転サポート等を手掛けてきた株式会社ヒトカラメディア「地域と連携した都市部ベンチャー向けリーダーシップ研修やアクセラレーションの開発」
代表取締役の高井淳一郎氏は、最新のインタビューで「クライアントのオフィス移転ニーズが大きく変化した。相談のほとんどが拡張移転だったのが、いまは9割が縮小移転。『拡張移転は成長の証』というオフィス一様論が崩壊している」と答えています。そうした環境下での地方地域との連携を提案予定です。
2.日本有数のブロックチェーン技術者を擁する福岡県飯塚市のIT企業、株式会社chaintope「withコロナ時代の行政のデジタル化」
代表取締役CEO 正田英樹氏は、最新のインタビューで「ブロックチェーン技術は本当の意味で地方分散型の仕事を可能する。これまでのクラウドシステムは中央集権的で、東京や特定の有力な大企業に情報が集中してしまうが、インターネット上で動くパブリックなブロックチェーンは『中心』がない。だから地方や小さな企業でも独自にいろんな仕掛けができる」と話しています。今年7月、三密防止対策として飯塚市と行政のデジタル化に関する協定を締結した同社が、その経験をもって提案に臨みます。
3.ハウス食品グループ本社株式会社「産官民連携の健康寿命延伸リビングラボ『しょく(食・職)場づくり』」
新規事業開発部チームマネージャーの酒井可奈子氏は、地域に「共食の場」を作り、働き盛りの中高年を健康の担い手として育成し、生活習慣病や、高齢期の虚弱、認知症の予防に市民主体で取り組む事例を紹介します。また、自治体の健康増進事業の課題に対し、食品企業のバックキャスティング視点で新しい地域資源や人材を発掘し、生活支援領域における公的保険外サービスをリビングラボモデルで創出し、産官民一体となって「感染症にも経済危機にも強い地域づくり」を目指します。
これらの提案を受ける自治体側では、新型コロナ対策に活用できる内閣府の地方創生臨時交付金等も活用しながら、民間との連携を含め、新しい生活様式に対応した地域振興策を考案中です。この対話会が具体的な「次の一手」のきっかけとなることが期待されます。ぜひご取材ください。